厚木市の新築のお宅、I様邸に納めたタモの大きな下駄箱です。
「靴をたくさん持っているのでなるべくたくさんの靴が入るようにしてほしい」とのご要望でした。でも天井いっぱいまである背の高い玄関収納にはしたくない、という事でした。それで玄関スペースも広々として余裕があったので靴が前後に2列入る奥行きにして作りました。奥にある靴は取りにくくなると思いますがそれでも構わないとのことでした。
↑まだ下駄箱を納める前の状況です。ご老人がいらっしゃるので土間との段差が全く無いバリアフリーの玄関です。
ご予算の関係上、本体はラワンランバーで製作しました。裏板も無しです。基本的には靴を入れるだけですから奥の壁が汚れるのを気にしなければこれで十分だと思います。ですが前木端は全部タモの挽き板5ミリ厚を貼っています。薄い木端テープとは違い角をぶつけてもはがれてきたりしません。この辺は絶対に手抜きしたくないところです。
天板はタモの無垢材を使用しています。ここもケチって合板とかを使うくらいだったら無垢の家具工房が作る意味がありませんからね。
天板を乗せたら両サイドの壁との隙間を埋め木して本体の組付け完了です。扉を吊る前に棚板を適当な位置に入れておきます。こう見るとやっぱり下駄箱としては奥行き深いですね。でもお客様がそれでいい!って言うんだからそれでいいんです。
框扉を取り付けして完成です。框扉の鏡板はタモの突板合板を使用しています。これもコスト削減のためなのですが突板合板だとこのように木目を全部そろえることができるので整然とした印象になります。これも好き好きですが無垢の家具らしさは若干薄れますね。でも枠はタモの無垢材で作っていますので耐性には問題はありませんし見た目にはほとんどわからないでしょう。
真ん中に一つだけ小さな抽斗を付けました。これがあるとなにげに便利だと思いますよ。
素材 :タモ無垢材、ラワンランバー
仕上 :オイルフィニッシュ
サイズ :2147(w)x652(d)x1210(h)