愛川町のI様邸に納めたちょっと風変わりな形をしたキャビネットです。I様はうちの工房から車で5分もかからない超ご近所のお客様です。
以前にうちのオリジナル定番家具のライティングビューローを奥様のために即決でお買い上げくださったなんとも太っ腹な方です。
この家具の基本的な構成はI様がご自身で考えておられたものです。横長の引き違い戸が上下に2段になっていて下の戸の方が低くなっています。
こうされたのはそれなりの理由があってのことです。でも家具としてはあまり見たことの無い形だからなんとなく風変わりな感じ、というか違和感があるのでしょうね。でも、このなんとなくアンバランスな感じがこの家具の個性であって、そういうのは使っていくとだんだんと愛着がわいて可愛くなってくる要素の一つだと思います。
もともとここにに掛かっていた大きな額縁(切手のコレクション)をよける形で家具を構成しています。普通なら額なんて別の場所に移して収納部分をもっと増やそうとお考えになると思いますが、I様はどうしてもこの場所にこの額を掛けておきたかったのです。そういう強いこだわりによって一風変わった世の中で唯一無二の物が出来上がってくるのです。I様のご要望を最大限お聞き入れし、室内にある他の家具との調和も十分に考えて製作しましたので大変喜んでいただくことができました。
主材:タモ(無垢材)、タモ突板合板
仕上:着色、ラッカー塗装
サイズ:1650(w)×450(d)×2308(h)