以前に納品したテレビ台↓の改造をお客様からご依頼されました。
お引っ越しされることになり、新居のお宅のリビングではこのサイズのままでは置けなくなってしまったようです。
そういうわけで、もともと幅1300あったテレビ台を900に詰めることができますか?というご相談でした。
上の抽斗の仕切り板で切るとちょうど良いサイズになります。右上の抽斗は下段に使い回すことができそうです。右の側板もきれいに外せばそのまま使えそうです。下段の大きな抽斗は処分するしかなさそうですが…
横切り盤で大胆にスパッと切っていきます。自分が過去に作った家具を真っ二つに切断するのはちょっと心が痛みますが、この先またこの家具を大事に使っていただくためだと思えば仕方ありません。
切断完了。このあと丁寧に各部品をばらして加工し、再度組み立て直しました。自分で作った家具なので作りは良く把握しています。
この通り何事も無かったかのように、きれいに修復が完了しました。
リペアした後、ご新居に納品しました。コンパクトでかわいらしいテレビ台になりました。
さて、こちら↓は別のお客様なんですが、10年以上前に納品したセミダブルサイズのベッドフレームです。で、こちらも改造のご依頼です。
当初は「お部屋には収納が少ないので衣装ケースなどを下にたくさん収納できるようなベッドを。」ということで背の高いベッドを作らせていただきました。背が高いので上に上るのに踏み台が必要でした。
こちらのお客様も最近お引っ越しされたそうですが、新しいお宅ではベッド下に物を収納する必要が無くなったそうです。それで「踏み台無しでも上れるように背を低くできますか?」という内容のご相談でした。
というわけで、これも横切り盤で脚を切断し…
ホゾを出来るだけきれいに外して…
再度組み立てました。これだけ短くなりました。
組み立てて他に問題がないか確認してみました。背が低くなって普通のセミダブルベッドになりました。
リペア後、無事に新居に納められたところです。
今回はたまたま2件修復の依頼が重なって入りました。
家具をオーダーされてからその後何年か経つと住環境が変わることはよくあることだと思います。
お住まいが変わっても、その場所に合わせて自由に作り直すことができるのが無垢のオーダー家具の良いところです。
リペアの依頼をしてくださるということは、これからもこの家具をずっと大事に使っていただけるということだと思うので、製作者としてはとってもありがたい事だと思っています。