鎌倉市の新築のお宅、M様邸にキッチン壁面収納を納品してきました。
現場取り付け工事を伴う納品です。置き家具の納品と違ってちょっとだけ緊張します。
現場では何が起こるか分からないので、この仕事何年やっていてもハラハラドキドキします。
でも、たまにはこういう緊張感はボケ防止のためにも必要ですね。
この家具は対面キッチンの背面壁の冷蔵庫を置いた残りのスペース全面に造り付けしました。
設置場所はMさんがあらかじめきれいに片づけしておいてくださいました。
こうしておいてくださるとすぐに作業に取り掛かれるのでたいへん助かります。
まずは吊戸棚を壁に取り付けします。
これが今日一番の大仕事です。何の支えもなく壁に取り付けて持たせるわけですからね。
大地震が来ても落っこちてこないようにまず壁にしっかりと横桟を打ち付けしておいて、それに家具の裏板を引っ掛かけるようにして取り付けします。もちろん表からは見えないところでね。
扉はスライド丁番であとから付けますが、このような高い位置の家具の扉には耐震ラッチを付ける事は今や必然ですね。
家具を妻と二人で持ち上げていたら、Mさんが慌てて駆け寄ってきてくれて「僕も手伝います。」と言ってくださいました。
でもこの家具は本体はフラッシュ構造なので思っているほどには重く無いのですよ。
Mさん、お気遣い大変ありがとうございました。さぞや物凄い怪力夫婦に見えたことでしょうね。
さて、吊り戸棚の取り付けがうまくいったら、もうあとは余裕ですね。
吊り戸棚の下に置く収納家具はまず台輪を床に水平に固定してそれの上に箱を乗せて壁と台輪にビス止めして固定します。
それからこの箱の上にカウンター天板(ナラ無垢材)を乗せます。
天井や壁との隙間を無くすために支輪や埋め木の細長い板を鉋で隙間にピッタリと合うように削って取り付けます。
そして最後に扉や抽斗を取り付けして完成です。
今回は特に大きなトラブルもなく順調に完了させることが出来ました。
何をどこに収納するか奥様とも綿密に打ち合わせをして収納部を設計しました。
目線よりちょっと上の位置にある吊り戸棚の引き違い扉内はとても使いやすい場所なので日常的によく使う食器を入れるようになっています。
木の温かみが感じられて、使いやすさもばっちり自信をもってお勧めできるキッチンになったと思います。
取り付け工事終了後さっそく娘さんのチェックが入りました。
素材:ナラ無垢材、ナラ突板合板
仕上:オイルフィニッシュ
サイズ:1805(w)×500(d)×2423(h)