横浜市のM様邸に納める特注のソファベンチの木部加工がほぼ終了しました。一発勝負にしてはイメージスケッチどおりにうまくまとまったと思います。
座面は合板にクッションウレタンを張ってから布張りして、それを本体の座枠に落とし込みます。うちの定番のエントラータチェアと同じ構造です。エントラータチェアはダイニングチェアなのでクッション性をあえてあまり持たせないように作っていますが、このソファベンチはリビングでくつろぐときに使うための椅子なのでウレタンを多めに敷いて少しクッション性を高めたいのです。かといってあんまりやわやわにするのはNGです。長時間座っていると腰が痛くなりますからね。
ベニヤ板のへりに付けた土手のような物は厚めに入れたウレタンの角をくずさないようにするための策なんです。クッションを木枠の中にはめ込む構造なのでこの土手が無いと人が座った時にクッションが沈みこんで木枠との間にすき間が開いてしまうのです。
ここからは椅子張り歴60年の超ベテラン職人、宮原さんにお願いするので工房に持って行っていろいろ打ち合わせをしてきました。
様々な硬さ、厚みのウレタンを敷いて座ってみたりして理想の硬さに近づけていきます。一番下に30ミリ厚のチップウレタンを敷いてその上に10ミリ厚のスポンジをずらして2枚敷き、その上にさらに20ミリのスポンジウレタンを重ねると見た目の膨らみ加減も座り心地もちょうど良いようです。で、最後に全体に綿を覆いかぶせてから生地を張ってもらいます。さて、どんなふうに出来上がってくるか僕も今から楽しみです。