うちの家具は丸みのある物が多いので板から丸く切り落とした時に端材がたくさん出ます。なにぶん貧乏性なので「この端材はいつか何かに使えるんじゃないか」と思って捨てずに大事に取っておくのです。そしてそれらにようやく出番が回ってきました。
定番商品のカッティングボードは実はこの端材を使って作っています。家具の部材を木取る時は節や割れ、白太などの欠点を避けますからその残りの端材にはどうしても節や割れが多く残っています。でも、それをまたうまい具合に避けられてしかも面白い形に切り抜くことができたらすごくラッキーです。こんなにでっかい節がある材でもなんとかうまく使いきれた時には「ホントあの時捨てなくて良かった~。」と思って一人ほくそ笑んでいるのです。
そんな風にしてこれらの形ができているのでこのカッティングボードは全部大きさや形が違っていて同じものは2つとありません。
そうやってテキトーに切り抜いたカッティングボードの板が約20枚くらいできました。端材はまだまだたくさん残っていてこの際だからどんどん使ってしまいたいのですがこんなものばかりたくさん作っていても仕方がありません。それにこれの専用展示台に収まるのはおそらくこんなくらいの量だろうと思うのでこれ以上やるのをストップしました。
材種は桜、アメリカンチェリー、アルダー、オニグルミの4種類。ナラとかタモ、ウォルナットなんかも端材はたくさん残っているんですけどそれらはあまりカッティングボードには向かない材種だと思うのでまた別の物を作るのに使うとします。
板を切り抜いただけじゃあまりにも手抜きなので木端をかまぼこ面に削ったりして柔らかみを出してみたり、それからバーニングペンで顔を描いてみたり。
オイルを塗った後にチューチュートレインをやってみたり。
そして最後にようやく専用の展示台の中に収まりました。一人だけ背がひょろ高いのがいますが彼はフランスパンを切る専用です。
満員電車に詰め込まれているみたいでギュウギュウなんですがみんな穏やかな表情ですね。(一人だけ見切れていますが。)あと、ここに乗りきれなかった補欠の人もまだ数名残っています。